離婚後でも浮気調査は依頼できる？慰謝料請求までの最短ルートを徹底解説

配偶者の浮気は、離婚する前に気付くのがベスト。しかし巧妙な手口で隠されていたり、お互いに無関心だったり、さまざまな理由から浮気に気付くことなく離婚に至るケースもあります。

もしも離婚後に元配偶者の浮気が発覚した場合は、慰謝料請求は可能なのでしょうか？

結論から言うと証拠があれば慰謝料を請求することは可能です。しかし「知人からの情報のみ」「これといった証拠がない」といった場合、証拠を揃えることからはじめなければなりません。
過去の浮気の証拠集めは、素人にとってはかなりの難題です。ではプロである探偵ならば、離婚後でも浮気調査をおこなうことは可能なのでしょうか。

本記事では、「離婚後に元配偶者の浮気が発覚したとき、探偵社に浮気調査を依頼できるのか」という問題について徹底解説。あわせて、調査費用の相場や慰謝料請求までの最短ルートなどについて紹介していきます。

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離婚後に元配偶者の浮気が発覚したら

離婚後に元配偶者の浮気が発覚したとき、ほとんどの人が怒りや悲しみ、絶望に打ちひしがれてしまうことでしょう。しかし、慰謝料の請求には時効があるため、一刻も早く動き出す必要があります。特に浮気の証拠がない場合、初動が最も重要です。

本章では、離婚後に元配偶者の浮気が発覚したとき、早急にやるべきことについて解説していきます。

（1）まずは証拠を揃える

浮気の慰謝料を請求するには「元配偶者が婚姻中に浮気をしていた」という証拠が必要です。法的に浮気の証拠と認められるものは「複数回、かつ定期的に肉体関係を持っていたことが証明できるもの」に限られます。

例えば、ラブホテルに出入りしていた2人の写真を複数枚、または婚姻中に肉体関係があったことを示すLINEやSNSのやり取り、あるいは元配偶者の自白などになり、あればあるほど有利になるといえるでしょう。

ただし、2人でドライブや食事をしている2ショット写真など、浮気と確定できないものはNGです。「マッチングアプリで知り合い1回だけ関係を持った」などといった場合も浮気と認められませんので注意しましょう。

（2）慰謝料請求は浮気発覚から3年以内

慰謝料を請求できるのは、離婚の有無に関わらず「浮気が発覚してから3年以内」です。3年を超えると時効が成立してしまい、慰謝料の請求ができなくなってしまいます。
参考：民法７２４条不法行為による損害賠償請求権の消滅時効

もし、元配偶者が浮気をしていたことを知ってから3年が経とうとしているのであれば、時効が成立する前に動かなければなりません。記事後半では最短で慰謝料を請求する方法を紹介していますので、ぜひそちらを参考にしてください。

（3）自分で請求するのは危険

慰謝料の請求は自分でおこなうことも可能です。しかし、うかつに動くと相手に逃げられてしまったり、「払うお金がない」と要求を無視されたり、相手のペースに飲み込まれ支払いに応じてもらえない恐れもあるため注意が必要です。

さらに、証拠が薄いと「事実ではないことを理由に脅迫されている」などと難癖をつけられる恐れも考えられます。

確実に慰謝料の受け取りまで進むには、動かない証拠を掴んだうえでその道のプロである専門家へ依頼がベストだといえるでしょう。専門家の選び方については記事後半で紹介していますので、そちらを参考にしてください。

離婚後の浮気調査は証拠集めが難しい？

婚姻中の浮気を理由に慰謝料を請求するためには、絶対に言い逃れできない証拠が必要です。だからといって証拠を持たない人は泣き寝入りするしかないかというと、実はそうでもありません。

本章では、離婚後に婚姻中の浮気の証拠を集める方法についてご紹介。あわせて注意点などについても解説していきます。

（1）尾行調査は無意味

浮気調査の代表的な方法といえば尾行調査です。しかし、離婚後の尾行調査はほぼ無意味であると考えて良いでしょう。

離婚後に元配偶者が新しい恋人と過ごすことは、事実上何の問題もありません。もしも恋人らしき女性とラブホテルに出入りしている現場を写真に収めたとしても、「離婚後に知り合った女性」と言われればそれまでの話です。

逆に、元配偶者を付けまわす行為がプライバシーの侵害やストーカー行為とみなされる恐れがあるため注意が必要です。犯罪に抵触すると慰謝料を請求される側になってしまいますので、意味の無い尾行調査は控えておいたほうが良いでしょう。

（2）聞き込み調査もおすすめはできない

離婚後の浮気調査は、尾行調査よりも聞き込み調査の方が無難です。友人や知人、職場の同僚や行きつけの店のスタッフなど、元配偶者の周囲の人物に聞き込みをおこなうことで証拠が得られる可能性があります。

ただし、周囲の人物が元配偶者と親しい場合は要注意。嘘の証言をされたり、あなたが聞き込み調査をおこなっていることを告げ口されたり、不本意な立場に立たされる恐れがあります。前述した尾行調査と同様に、聞き込み調査も理不尽な結果に終わる可能性があることを視野に入れておきましょう。

（3）本人の自白がベスト

過去の浮気の証拠としてベストなのは、元配偶者の自白です。「婚姻中に複数回、かつ継続的に浮気をしていた」という自白内容を、録音や書面などで物理的に残せた場合は法的に有効な浮気の証拠になる可能性が高いと言えます。

ただし、元配偶者がどこまで正直に話してくれるか、また慰謝料を請求される立場でありながら自白する誠実さを持ち合わせているかは微妙なところです。さらに自白の強要は犯罪に抵触する恐れもあるため、避けた方が良いといえるでしょう。

離婚後の浮気調査は探偵社へ依頼するのが最短ルート

離婚後に元配偶者の浮気調査を自力でおこなうのは至難の業です。婚姻中の浮気の証拠を掴み、かつ慰謝料の請求を最短ルートでおこなうには調査のプロ・探偵社への依頼が一番だといえます。

とはいえ、離婚後の浮気調査は探偵でも難しいというのが現実です。本章では、離婚後の浮気調査を探偵に依頼するメリット・デメリット、また証拠を掴めたあとに起こすべき行動などについて紹介していきます。

（1）探偵社に依頼するメリット・デメリット

離婚後の浮気調査を探偵に依頼する場合、依頼者にとってどのようなメリット・デメリットがあるのかをまとめてみました。探偵に依頼する前に、ぜひ目を通してみてください。

①探偵社に依頼するメリット

浮気調査を探偵に依頼する最大のメリットは、証拠が獲得できる可能性が高いということです。調査方法は聞き込みが中心になりますが、状況次第では別の調査方法を提案してもらえる可能性もあります。

知識が豊富なので犯罪に抵触することも少なく、素人がおこなう浮気調査よりも効率のよい調査をおこなうことが可能。顔がバレていないというのも大きな強みであるといえます。

また、多くの探偵社では必要に応じて専門家の紹介やカウンセリングなどのアフターフォローもおこなっています。状況に応じて的確なアドバイスをもらえるため、不安定になりがちな精神の大きな支えとなってくれるでしょう。

②探偵社に依頼するデメリット

探偵に浮気調査を依頼するデメリットは、やはりお金がかかるということです。後述しますが、浮気調査は難易度が高ければ高いほど、調べる項目が多ければ多いほど費用が高額になります。過去の浮気の証拠を掴むのは探偵でも難しく、難易度が高いと判断されるのは間違いないでしょう。場合によっては依頼を断られることも考えられます。また、依頼を受けてくれたとしても証拠が掴めずに終わる可能性もあります。

とはいえ、証拠が掴める可能性はゼロではありません。費用がかかっても元配偶者に浮気・不倫を認めさせ、慰謝料を獲得するには探偵への依頼が一番の近道であることは間違いないといえるでしょう。

（2）証拠が揃ったら専門家に相談

探偵へ依頼し、浮気の証拠が掴めたら専門家に相談しましょう。専門家は弁護士・司法書士・行政書士のいずれかになり、選び方は次のようになります。

• 弁護士

依頼者の代理人となり、慰謝料の請求や元配偶者との直接面談、各種手続きなどをおこなう。話し合いでは解決できない場合は裁判手続きや弁護などをおこなうことも可能。

• 司法書士

能力担保研修を受け、法務大臣に「簡裁訴訟代理権等」を付与された認定司法書士であれば依頼者の代理をおこなうことが可能。ただし、慰謝料請求額が140万円以下の場合に限る。裁判は簡易訴訟のみ可能。各種手続きや弁護などは不可。

• 行政書士

依頼者の代理人として書類の代筆をおこなう。元配偶者との面談や交渉、弁護などは不可。

どの専門家を選ぶかはケースバイケースです。ほとんどの探偵社では専門家の紹介もおこなっていますので、困ったときには相談してみましょう。

探偵社に浮気調査を依頼！調査費用はいくら？

探偵社に浮気調査を依頼するとなると、気になるのはやはり費用面です。いったいいくらかかるのか、浮気調査の費用相場を見ていきましょう。

（1）浮気調査の費用相場は20～100万円

浮気調査の費用相場は20～100万円です。なぜ金額に幅があるのかというと、調査の難易度や調査員の数、調査にかかる日数や時間などによって金額が変わってくるからです。

なかには着手金が無料だったり、証拠が獲得できない場合は調査料が無料になったり、料金形態は探偵社によってさまざま。ホームページで安い金額が掲載されていても、調査員の交通費や宿泊費、食費などの諸経費があれよあれよと上乗せされ、最終的に高額になるケースもあるので注意しましょう。

（2）調査費用を安くする方法

高い調査費用がネックとなり、探偵社への調査依頼を断念する人も少なくありません。ただでさえ難易度が高い離婚後の浮気調査を、安い料金で引き受けてもらうにはどんな方法があるのでしょうか。

本章では、調査能力が高く調査料金が安い探偵社を見つけるための2つの方法を解説します。

①見積もりは複数の探偵会社に依頼する

ほとんどの探偵社では、無料相談・無料見積もりをおこなっています。このサービスを利用し、複数の探偵社に相談・見積もりをおこないましょう。いくつかの探偵社に出向くことで安い料金設定の探偵社が見つかりやすくなるのはもちろん、自分と相性が良い探偵社に出会う確率も高くなります。

「親身になってくれる」「適切な調査方法を提案してくれた」「アフターフォローがしっかりしてそう」など、各探偵社を比較してここぞという探偵社に依頼するようにしましょう。

見積もりを受け取ったら、どんなときに追加料金が発生するのか、途中キャンセルは可能かなどの確認も忘れないようにしてください。

②元配偶者についての情報を提供する

浮気の調査費用は、調査項目を減らすことで安く抑えることが可能です。そのためには、元配偶者の情報を惜しみなく提供することが重要。例えば、次のような項目があります。

• 元配偶者の名前・住所・電話番号
• 元配偶者の顔写真
• 勤務先
• 友人関係
• 行きつけの店
• 趣味や行動範囲
• LINEやSNSでのメッセージのやり取り
• 離婚した理由
• なぜ婚姻中の浮気を知ったのか、その詳細や情報提供者などについて

ほかにも、浮気調査に役に立ちそうな情報があれば迷わず提供しましょう。調査費用が抑えられるだけでなく、証拠の獲得に繋がる可能性もあります。

（3）まずは無料相談・見積りを

探偵社に依頼するメリット・デメリットや調査費用、安くなる方法などを解説しましたが、最も重要なのは「探偵社が依頼を引き受けてくれるか否か」です。まずは電話やメール、ホームページの問い合わせフォームなどから、離婚後の浮気調査が可能か確認してみましょう。可能である場合は無料相談・見積もりを複数社に依頼することで、自分にピッタリな探偵社が見つかる可能性があります。

一歩踏み出さなければ、状況は何も変わりません。婚姻中の浮気を知ってから3年が経つと、時効が成立してしまいます。まずは無料相談・無料見積もりをおこなってから依頼すべきか自力で調査するのか、じっくり考えてみることをおすすめします。

まとめ

離婚後に「元配偶者が浮気をしていた」ことが発覚したとき、最短ルートで慰謝料を請求するには探偵社に調査依頼をするのがおすすめです。しかし、過去の浮気の証拠を集めるのは難易度が高く、場合によっては証拠が掴めなかったり、調査料金が高額になったり、思うように事が運ばない可能性も考えられます。

とはいえ、何もしなければ状況は変わりません。まずは複数社の探偵社に相談し、離婚後の浮気調査は可能か、また調査料金はいくらほどかかるのか確認してみましょう。踏み出した一歩が幸せな人生へ繋がることを心より願っています。