人はさまざまな理由で家出をしてしまいます。家出と聞くと若者が行うイメージが強いですが、大人の家出も少なくありません。
母親であっても、家庭内のストレスや経済的な理由、家族との不和など、さまざまな理由で家出をすることはあります。母親が家出をした際は、慌てずに適切な行動をとることが大切です。
この記事では母親が家出して帰ってこない原因や、母親が家出した際に取るべき対応などを解説します。
母親が家出して帰ってこない5つの原因
母親が家出したまま帰ってこない場合、次のような5つの原因が考えられます。
- 家庭内のストレス
- 経済的な問題
- 家族との不和
- 不倫相手との駆け落ち
- 疾病による失踪
ここでは母親が家出したまま帰ってこない原因について解説します。
家庭内のストレス
家事、育児などの家庭内のストレスが原因で、母親が家出してしまうケースがあります。夫が家事や育児に非協力的で、家事や育児がワンオペになってしまった場合、妻(母親)にばかり疲労が溜まってしまうでしょう。
家事、育児の疲労が蓄積され、最終的に家出に走ってしまいます。
経済的な問題
経済的な問題も母親が家出してしまう原因のひとつです。例えば家庭内の経済状況が悪く、ストレスを感じて家出してしまう人もいるでしょう。
なかには家族に内緒で借金をしているケースもあります。仕事に就いている母親はもちろん、専業主婦であっても作れるカードローンがあります。そのため、家族に内緒で借金をしてしまい、そのまま家出してしまう人もいるでしょう。
家族との不和
家族との仲が不和で母親が家出してしまうケースもあります。例えば夫(父親)からDVを受けている、嫁姑の関係が悪化しているといった場合、母親が家出してしまう理由になるでしょう。また、夫や姑からモラハラを受けている母親も家出しかねません。
不倫相手との駆け落ち
母親が不倫をしている場合、不倫相手と駆け落ちしてしまう可能性があるでしょう。特に夫婦仲が既に不仲である、経済的に困窮しているといった理由が重なると、家庭を捨てて不倫相手との駆け落ちを選択してしまう母親もいます。
疾病による失踪
精神疾患、認知症などの疾病によって母親が失踪してしまうケースもあります。認知症は高齢者だけがなるわけではありません。なかには65歳以下が発症する若年性認知症になる人もいます。
警察庁が発表した『令和5年における行方不明者の状況』によれば、令和5年に失踪してしまった人のうち、最も多い割合だったのが疾病関係でした。割合は全体の27.8%で、そのうち21.1%が認知症です。(※1)
認知症によって失踪してしまった場合、早期の発見が求められます。発見が遅れてしまうと、命に関わりかねません。
母親が認知症をはじめとした疾病が原因で失踪しているのであれば、速やかに警察に相談し、早めの捜索につなげましょう。
(※1)警察庁「令和5年における行方不明者の状況」
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/fumei/R05yukuefumeisha.pdf
母親が家出をして帰ってこない場合の6つの対応
ストレスや疾病などによって母親が家出してしまった場合、次のような対応を取りましょう。
- 母親の両親や親族に連絡する
- 母親の職場に連絡する
- 母親の知人に連絡する
- SNSを活用して情報を収集する
- 母親が持ち出した荷物を確認する
- 母親が立ち寄りそうな場所を探す
母親が家出をして帰ってこないのであれば、上記のような対応を検討してみましょう。
母親の両親や親族に連絡する
母親が家出してしまったら、まず母方の祖父母(母親の両親)や親族に連絡しましょう。両親にだけは居場所を連絡している可能性があります。また、母親の家出が一時的なものである場合は、実家や親族の家に身を寄せている可能性もあるでしょう。
母親の職場に連絡する
母親が仕事をしているのであれば、職場に連絡してみましょう。仕事を無断欠勤している場合、家出ではなく何か事件に巻き込まれている可能性があります。
また、職場の同僚に母親に最近の様子について話を聞き、家出の原因が職場にあったかどうかを確認しましょう。職場の男性従業員との不倫関係が原因のケースもあります。
母親の友人・知人に連絡する
母親が親しくしている友人やお世話になっている知人が家出について詳細を知っているかもしれません。母親が知人に家庭内のことや金銭のこと、不倫相手についてなどさまざまな相談をしている可能性があります。
母親の友人・知人に連絡し、最近の母親の様子や、悩み事を相談していなかったか、家出の行先について心当たりがないかなどを確認しましょう。
SNSを活用して情報を収集する
SNSを活用して情報を収集しましょう。母親が家出してしまった際に活用できるSNSは主に次のとおりです。
- X(旧Twitter)
現代では多くの人がスマートフォンを所有しており、SNSも幅広い年齢層で利用されています。そのため、SNSをうまく利用することで、足を使って探し出すよりも効率的に情報を収集することが可能です。
SNSを活用する際はハッシュタグを用いるのがおすすめです。ハッシュタグを使えばユーザーが情報を検索しやすくなるうえに、拡散される確率も高まります。
母親がSNSを利用し、悩みや心情、現在の状況などを書き込んでいる可能性もあります。母親のアカウントを見つけ出せれば、居場所がわからなくても、家出の原因を突き止めることができるかもしれません。
母親が持ち出した荷物を確認する
母親が家出した際に何か持ち出しているかもしれません。母親が持ち出した荷物を確認してみましょう。例えば現金やクレジットカード、スマートフォン、多くの着替えを持ち出しているのであれば、宿泊先を自分で探している可能性があります。
一方、着替えが少ないのであれば、実家や親族の自宅に身を寄せている可能性があるでしょう。
母親が立ち寄りそうな場所を探す
母親が立ち寄りそうな場所を探してみましょう。例えばよく行くお店や公園など、立ち寄りそうな場所を探すことで、何かきっかけに触れられる可能性があります。母親を見つけられなくても、有力な情報を得られるかもしれません。
警察への相談
母親と音信不通になってしまったら、家出だけでなく事件や事故に巻き込まれたケースも想定しておくことが大切です。まずは書置きの有無を確認し、書置きがない場合は警察に相談しましょう。
書置きがないだけでなく、スマートフォンや財布も置かれたままの状態で家に帰ってこない場合、事件、事故の疑いが高まるでしょう。
行方不明者届を提出する
警察に相談する際は、行方不明者届を提出しましょう。事件性が高ければ警察が捜索を進めてくれます。
行方不明者届を提出できるのは次のような人に限られています。(※2)
- 行方不明者の親権を行う者又は後見人
- 行方不明者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)その他の親族
- 行方不明者を現に監護する者
- 福祉事務所(社会福祉法(昭和26年法律第45号)に定める福祉に関する事務所をいう。)の職員その他の行方不明者の福祉に関する事務に従事する者
- 上記の者のほか、行方不明者の同居者、雇主その他の当該行方不明者と社会生活において密接な関係を有する者
失踪してしまった人との関係性によっては、行方不明者届を提出できません。母親が家出した場合、血縁である子や配偶者である夫であれば問題なく提出可能です。
失踪人の早期発見は初動が重要です。少しでも事件や事故の可能性が疑われる場合は、できるだけ早く警察に相談し、行方不明者届を提出しましょう。
(※2)大阪府警「Q3 行方不明者の届出は、誰でもできるのですか。」
警察が捜索をするとは限らない
警察に行方不明者届を提出することで捜査が期待できます。しかし、すべてのケースにおいて警察が捜索をするとは限りません。
一般的に警察が捜索を進めるのは事件性の高い失踪に限ります。不倫相手との駆け落ちや借金が原因の失踪などは、捜索につながらない可能性があります。
そのため、警察に行方不明者届を提出したからといって安心するのではなく、自分で捜索をする準備も整えておきましょう。
警察が捜査しない場合はどうする?
先述のとおり、警察は家出人を必ず捜索するわけではありません。警察が捜索をしなかった場合、どのようにすればいいのでしょうか。
ここでは警察が捜索しない場合の対応について解説します。
自分での捜索を続ける
警察が捜索しないのであれば自分で捜索を続ける必要があります。家出した母親の捜索方法として以下が挙げられます。
- SNSを活用する
- インターネットを活用する
- スマホやPCの履歴を確認する
- 母親のポスターやビラを作成する
SNSを活用する
先述のとおり、SNSを活用することで母親の家出先について把握できるかもしれません。SNSでは自分から情報を発信するだけではありません。母親がSNSのアカウントを持っているのであれば、どのような投稿をしていたかを把握できます。投稿内容やフォロワーを調べることで行き先のヒントが見つかるでしょう。
インターネットを活用する
インターネットを活用することで家出した母親の情報を収集可能です。例えば、インターネットには家出や失踪した人を探すための無料掲示板があります。無料掲示板に詳細を投稿することで、有益な情報を得られるかもしれません。
スマホやPCの履歴を確認する
家出した母親のスマホやPCを確認することで、家出先が分かる可能性があります。スマホやPCでどのようなサイトを見ていたのか、履歴を確認してみましょう。例えばホテルのサイト、乗り換え案内のサイトなど、家出につながる情報を見ているかもしれません。
母親のポスターやビラを作成する
ポスターやビラを作成することも、家出してしまった母親を探すのに効果的です。例えば、母親の詳細、服装、見た目の特徴などを書いたポスターやビラを、立ち寄りそうな場所に掲示することで有益な情報を得られる可能性があります。
探偵に依頼する
家出した母親を自分で探す場合、どうしてもプライベートの時間を割く必要があります。仕事などの合間をぬって捜索するとなると、多くの時間と労力を消費することになるでしょう。
家出した母親の捜査にかかる負担を軽減するのであれば、探偵への依頼を検討してみましょう。
探偵に母親の家出を捜索してもらうメリット
家出してしまった母親を捜索するのであれば、探偵への依頼がおすすめです。家出した母親の捜索を探偵に依頼するメリットは次のとおりです。
- 事件性がない家出も捜索してもらえる
- 法律に抵触する恐れがない
- 自分で探すよりもスムーズに見つけられる
- 冷静に対応できる
- 相手にバレずに捜索ができる
- 発見後にもさまざまなアドバイスが得られる
それぞれ詳しく紹介します。
事件性がない家出も捜索してもらえる
警察の場合、事件性がなければ家出した人を捜索しません。母親がいなくなってしまった原因に事件性がなければ、警察は捜索を進めないでしょう。
一方、探偵であれば事件性がない家出であっても捜索してくれます。例えば不倫相手との駆け落ちといったようなケースであっても、探偵であれば捜索が可能です。
法律に抵触する恐れがない
家出したままの母親を調査する場合、捜索方法によっては法律に抵触する可能性があります。例えば、下記のような法律に抵触してしまうと、損害賠償の請求や罰則が科せられる恐れがあります。
- プライバシー侵害(民法)
- ストーカー規制法
- 住居・建物侵入罪
探偵に依頼すれば、法律に抵触するリスクを抑えて調査が可能です。探偵は調査にあたって必要な法律の知識を備えています。法律に配慮したうえで調査を進めるため、違法性のある調査は実施されません。
自分で探すよりもスムーズに見つけられる
家出した母親は自分でも捜索可能です。しかし、自力での捜査は想像以上にハードルが高いでしょう。情報収集に時間がかかるうえに、すぐに見つけられるわけではありません。
探偵であれば尾行や聞き込みなど、さまざまな技術を用いて家出した母親を探し出します。専門的な技術を用いるため、自分で探すよりもスムーズに母親を見つけられるでしょう。
冷静に対応できる
探偵に捜索を依頼することのメリットとして、冷静に対応できるという点が挙げられます。
家出調査においては、対象者が不適切な行動をしているケースがあります。例えば駆け落ちした不倫相手と生活を共にしているかもしれません。
このような状況にある母親を直接目にしてしまうと、冷静に対応できない可能性があるでしょう。探偵に調査を依頼すれば、第三者に間に入ってもらうことができるため、冷静に対応可能です。
相手にバレずに捜索ができる
母親が家出してしまう理由はさまざまです。なかには家族にバレたくないと考えて入る人もいるでしょう。このような母親に対して、捜索がバレてしまうとさらに別の場所に姿をくらませてしまう可能性があります。また、一度捜査がバレてしまうと相手の警戒心がさらに高まるため、余計探しづらくなってしまうでしょう。
一方、探偵に依頼すれば、相手にバレずに捜索が可能です。探偵の調査が相手にバレづらいのは、専門的なスキルにもとづいて捜索をするためだけではありません。
探偵であれば相手に顔を知られていないため、一度顔を見られた程度でバレることはありません。また、探偵の調査は一般的に複数人で進めるため、相手に怪しまれるリスクも少ないでしょう。
発見後にもさまざまなアドバイスが得られる
母親の家出調査を探偵に依頼することで、発見後であってもさまざまなアドバイスが得られます。
母親をはじめとした家族の家出は、家出人が発見されたあとのケアも重要です。例えば母親の家出によって家族が精神的な苦痛を覚えた場合、今後の生活のためにカウンセリングが必要でしょう。また、家出をした母親本人の悩みやストレスについても解決が必要です。
その点、探偵は専門のカウンセラーを紹介してくれる場合もあるため、発見後のケアやフォローを考えるのであれば、探偵に依頼することをおすすめします。
なお、すべての探偵が専門家を紹介してくれるわけではありません。専門家を相談してくれる探偵を選びましょう。
母親が家出したまま帰ってこない場合は探偵に捜査を依頼
家庭内のストレスや経済的な問題、家族との不和などさまざまな理由で母親が家出してしまうことがあります。母親が家出してしまった場合は母親の両親や親族に連絡する、職場に連絡する、知人に連絡するなどして手がかりを掴みましょう。
家出してしまった母親がどこに行ったのかは自力で捜索可能です。しかし、捜索に時間がかかる恐れがあるため、警察へ相談したうえで探偵への依頼も検討しましょう。探偵であれば事件性がないケースでも捜査を進めてくれます。
アイヴィ・サービスはこれまで数多くの人探しをサポートしています。人探し後に専門家の紹介も可能です。母親が家出したまま帰ってこないとお悩みの方はぜひご相談ください。