身辺調査はどこまでわかる?実施目的や調査で分かることを解説

身辺調査はどこまでわかる?実施目的や調査で分かることを解説
証拠収集調査

企業が求職者を採用する際や、個人が結婚を検討している相手の素性を調べるといった際に用いられるのが身辺調査です。身辺調査を実施することで、調査対象者がどのような人物なのかを把握できます。

身辺調査の実施は探偵に依頼するのがおすすめです。探偵に依頼することでスムーズな調査ができるでしょう。本記事では身辺調査の概要や身辺調査を実施する目的、身辺調査を探偵に依頼するメリットを解説します。

目次

身辺調査とは?

身辺調査とは?

身辺調査とは、対象者の素行や素性、生活状況、経歴などを調査することを指します。身辺調査を実施することで、対象者がどのような人物であるのかを判断可能です。調査によって相手の素性を把握できれば、社会的に信用のおける相手なのかが判断できます。

身辺調査と素行調査の違い

身辺調査と似た調査として素行調査が挙げられます。素行調査とは対象者がどのような人物にいつ、どこで出会っているのかといったように、相手の現状の行動に重きを置いた調査です。一方、素行調査は相手の行動だけでなく、過去にどのような組織に属していたのか、どのような経歴を歩んできたのかを調査します

身辺調査を実施する目的

身辺調査を依頼してくるのは個人だけでなく、企業も含まれます。それぞれで目的は異なります。主な目的は次のとおりです。

スクロールできます
依頼者目的
個人・浮気相手の素性を知りたい
・結婚を予定している相手の結婚歴を知りたい
・ストーカーの素性が知りたい
企業・採用予定の候補者の素行が知りたい
・重要なポストに就く従業員の素行が知りたい
・取引先が反社会的勢力がどうか知りたい

身辺調査はさまざまな目的に対応しています。身辺調査の実行を検討している場合は目的を明確にしてから実行にうつしましょう。

身辺調査で分かることは企業・個人で異なる

身辺調査は個人だけでなく企業も実施することがあります。身辺調査で分かることは企業、個人で異なります。

ここでは企業、個人ごとに身辺調査で分かることを解説します。

企業で実施される身辺調査で分かること

企業で実施される身辺調査で分かること

企業が実施する身辺調査は次のような項目が分かります。

  • 求職者についての調査
  • 人事についての調査
  • 取引先についての調査

求職者についての調査

企業の身辺調査の代表例として挙げられるのが求職者についての調査です。一般的に企業が求職者を採用する際、履歴書を提出してもらいます。しかし、履歴書に書かれている内容はあくまで本人が主張している情報です。なかには自分を良く見せたいという理由から、虚偽の履歴を記載してしまう人もいるでしょう。

身辺調査を実施することで、求職者から提出された履歴書の内容に偽りがないかを判断します。例えば、学歴やこれまでの職歴などを調査することが可能です。

求職者について調査をすることで、採用のミスマッチを防げます。例えば自社が求めるスキルを持っていない候補者を採用してしまうと、採用後に期待した活躍ができません。その結果、せっかく採用した候補者が退職してしまう可能性があります。

退職してしまうと再度募集をかけなければなりません。採用にはコストがかかるため、ミスマッチが発生するとコストがかさんでしまい、採用担当者の負担も増加してしまいます。求職者について事前に調査しておけば採用のミスマッチを防止できるため、効率的な採用が可能です。

人事についての調査

企業が人事で従業員を重要な役職に就ける場合にも、身辺調査が実施されます。例えば対象の従業員が反社会的勢力と関わっていないかを、身辺調査によって把握可能です。対象従業員が反社会的勢力と関係があるにも関わらず、重要なポストに就けてしまうとコンプライアンス違反によって取引先からの信頼が低下しかねません。

政府は「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」を2007年に発表しています。(※1)同指針では、反社会的勢力との関係遮断を掲げています。反社会的勢力と関わりのある従業員を役職に就けてしまうと、政府が掲げる指針に反することになってしまうでしょう。指針に反する企業体制であることが取引先などに伝わってしまうと、取引の停止につながる恐れがあります。コンプライアンス違反によって取引が停止してしまうと、企業の経営にも影響が及んでしまうでしょう。

(※1)法務省:企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針について

https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji42.html

取引先についての調査

企業では取引先についての身辺調査も実施されます。例えば取引先が反社会的勢力と関わりがないかの調査が可能です。また、取引先の経営状況についても調査可能です。取引先の経営状況が悪いにも関わらず契約を結んでしまうと、自社の売上低下にもつながりかねません。

また、反社会的勢力と関わっている企業と取引してしまうと、自社のコンプライアンスまで疑われる恐れがあります。取引先の状況を調査することで、信頼できる相手であるかどうかを確認できます。

個人が実施する身辺調査で分かること

個人が実施する身辺調査で分かること

身辺調査は個人でも実施可能です。個人が実施する身辺調査では以下のようなことが分かります。

  • パートナーの浮気調査
  • 恋人や婚約者の結婚調査
  • 金銭トラブルについての調査
  • ストーカーや嫌がらせ被害の調査

パートナーの浮気調査

個人の身辺調査ではパートナーの浮気について調査可能です。パートナーが浮気しているかどうかの調査だけでなく、浮気相手についても身辺調査で把握できます。パートナーの浮気相手を調査することで、いざというときの慰謝料請求に役立つでしょう。

パートナーの浮気調査においては証拠集めが重要です。ただパートナーが浮気をしていると主張するだけでは、慰謝料は請求できません。身辺調査としてパートナーの浮気を調査することで、浮気の証拠を集められます

恋人や婚約者の結婚調査

結婚する前に恋人や婚約者の素性を確認したい場合は、結婚調査が有効です。結婚調査では、恋人や婚約者に浪費癖や借金がないか、経歴や職業に偽りがないかを調査します。

結婚調査は、相手に結婚詐欺が疑われる場合にも有効です。家族に会わせてくれない、金銭ばかり要求してくるといった場合、結婚詐欺が疑われます。結婚調査によって恋人や婚約者の犯罪歴や生活態度、交友関係などを把握することで、結婚詐欺ではないかを判断可能です。

金銭トラブルについての調査

個人で金銭の貸し借りをしている場合、返す返さないの金銭トラブルになりかねません。このような金銭トラブルについても身辺調査が実施されます。借りる相手について調査することで金銭トラブルの防止につなげられます。

ストーカーや嫌がらせ被害の調査

ストーカーや嫌がらせの被害に遭ってしまっている場合、誰が行っているのか身辺調査で把握できます。ストーカーや嫌がらせに対しては、警察や裁判所から中止命令を出してもらう必要があります。そのためには、ストーカーや嫌がらせをしている相手を特定する必要があります。

身辺調査によって相手を特定し、さらにストーカーや嫌がらせの現場や証拠を押さえることができれば、警察への相談もスムーズに進むでしょう。

身辺調査は自分でできる?

身辺調査は自分でできる?

企業、個人どちらであっても、身辺調査を実施することで対象者のさまざまな情報を把握できます。用いられる手法は限られますが、身辺調査は自力でも可能です。

例えば対象者のSNSアカウントを調べることで、相手がどのような人物と交流を持っているのか、どのようなライフスタイルを送っているのかが分かります。

自力での身辺調査にはどうしても限界があるため、期待していた結果が得られない可能性があることを理解しておきましょう。また、ストーカー規制法違反やプライバシーの侵害、不正アクセス行為の禁止法違反など、無意識に違反行為をしてしまうケースもあるため注意が必要です。

身辺調査で探偵が用いる手法

身辺調査を実施するのであれば探偵に依頼するのがおすすめです。探偵に身辺調査を依頼した場合、以下のような手法が用いられるのが一般的です。

  • 尾行や張り込み
  • 聞き込み
  • インターネットやデータベース調査

尾行や張り込み

尾行や張り込み

探偵は身辺調査で尾行や張り込みを実施します。尾行や張り込みは個人であっても行えます。しかし、尾行や張り込みには専門的なスキルが求められます。そのため、個人で尾行や張り込みを実行しようとすると、対象者に気付かれてしまう恐れがあるでしょう。

個人での尾行や張り込みのリスクが高いのは、スキルだけの問題ではありません。個人が尾行、張り込みを実施するとストーカー規制法に抵触しかねません。ストーカー規制法に抵触してしまった場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。(※2

(※2)警視庁「ストーカー規制法」

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/higai/dv/kiseho.html

探偵業の届け出をしている探偵であれば尾行が可能

尾行や張り込みはストーカー規制法に抵触するものの、探偵であれば実施が認められます。探偵業法において、探偵は依頼主からの依頼を受けた場合、尾行や張り込みなどで情報を収集することが認められています。

しかし、すべての探偵が尾行や張り込みを認められているわけではありません。探偵業の届けを所在地を管轄する警察署を経由して、公安委員会に提出している探偵に限ります。探偵業の届けを未提出の探偵は、尾行や張り込みは認められていません

探偵業の届けを提出しているかどうかはホームページで確認可能です。届けを提出している探偵であれば、標識をホームページに掲載しています。なお、以前は探偵業届出証明書の掲載が義務でした。しかし、改正により令和6年4月1日から標識の掲示が義務付けられています。

聞き込み

探偵は尾行、張り込みだけでなく聞き込みも実施します。探偵が聞き込みをする際、相手の不信感を払拭するために架空のストーリーを作成することがあります。例えば雑誌の取材といったように相手が話しやすい雰囲気を作り出します。また、調査対象者について直接的な質問をしないケースもあります。調査対象者についてボカシて質問することで、スムーズに情報を引き出します。

聞き込みは相手の信頼を得ることが大切です。そのため、威圧感を出さないために少ない調査員で対応する、声やトーンを高くして誠実さを出す、女性調査員が参加して威圧感を抑えるといった工夫も凝らします。

インターネットやデータベース調査

探偵が身辺調査で用いるのは尾行や張り込み、聞き込みだけではありません。インターネットやさまざまなデータベースを調査します。例えばSNSの投稿内容やホームページに書かれている内容などを調査することで、どのような発言をしているのか、どのような経歴なのかなどを調査します。

インターネットやデータベース調査は個人であっても可能です。探偵の場合、独自のルートで入手したデータも調査します。そのため、個人よりも精度の高い調査が可能です。

身辺調査を探偵に依頼するメリット

身辺調査を探偵に依頼するメリットは次のとおりです。

  • 証拠を得られる可能性が高い
  • 自分が調査に時間を割く必要がない
  • 法に抵触する調査を避けられる

証拠を得られる可能性が高い

証拠を得られる可能性が高い

探偵に身辺調査を依頼するメリットは、証拠を得られる可能性が高いという点です。個人であっても身辺調査は可能です。しかし、個人の場合、身辺調査を実施している最中に相手に気付かれてしまう可能性があります。例えばパートナーの浮気相手について調査している場合、相手に気付かれてしまい証拠を得られないかもしれません。

一方、探偵であれば専門的な知識やスキルに基づいて調査することで、証拠を得られる可能性が高まります。特に浮気調査の場合、証拠は重要な要素です。証拠によって第三者が見ても浮気をしていることが分かれば、慰謝料請求に有効に働くでしょう。

探偵による浮気調査では、調査報告書を提出してもらうのが一般的です。調査報告書には浮気の証拠となる写真、浮気調査時の概要などが客観的に記されています。探偵が提出してくれる浮気調査報告書も慰謝料請求の証拠として機能します。

調査報告書はサンプルを確認する

探偵が提出する浮気調査の報告書は、事前にサンプルを確認させてもらいましょう。調査報告書に決まった体裁はないため、探偵によって異なります。調査報告書は証拠が添えられたうえに、客観的に調査内容が記載されていることが重要です。主観的な記載では、証拠として機能しない可能性があります。

探偵に調査を依頼するのであれば、調査報告書のサンプル提出をお願いしてみましょう。

自分が調査に時間を割く必要がない

身辺調査を探偵に依頼することで、自分が調査に割く時間を削減可能です。例えば企業が採用者について調査する場合、自社で対応していると担当者の負担がかさんでしまいます。担当者が採用者について調査をしようとすると、本来のコア業務に注力できず、業務の進捗に影響が及びかねません。

一方、探偵に調査を依頼すれば担当者が調査する必要がないため、コア業務に注力可能です。

法に抵触する調査を避けられる

法に抵触する調査を避けられる

探偵に依頼することで法律に抵触する調査を避けられます。前述したように、身辺調査は方法によっては法律に抵触する恐れがあります。法律に抵触してしまうと、身辺調査どころではありません。法律に抵触してしまうと罰則を科せられる可能性があります。

探偵であれば身辺調査にまつわる法律を把握していきます。そのため、探偵に依頼することで法律に抵触する調査を避けられるでしょう。身辺調査において抵触しかねない法律は次のとおりです。

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抵触しかねない法律具体的な調査方法
ストーカー規制法パートナーの浮気相手の調査恋人や婚約者の結婚調査
職業安定法採用者の調査

例えば、職業安定法では採用活動において収集する個人情報に制限を設けています。また、厚生労働省は指針として次のような情報は、本人の同意を得るか、自らは情報提供しない限り収集は認められていません。

  • 人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原因となるおそれのある事項
  • 思想及び信条
  • 労働組合への加入状況

身辺調査によって相手について見極めよう

身辺調査とは対象者の経歴や素行、生活状況を調べる方法です。素行調査は現在の行動のみを調査するのに対して、身辺調査であれば過去の関係性までも調査可能です。

身辺調査は企業が依頼するケースもあれば、個人が依頼するケースもあります。企業が依頼するケースでは採用者や取引先の情報を、個人であれば結婚相手の情報やパートナーの浮気相手などを調査します。

身辺調査は自力でも対応できます。しかし、相手に調査がバレてしまう恐れがあるでしょう。そのため、探偵に依頼するのがおすすめです。探偵であれば法律に抵触せずに、効率的に身辺調査を実行可能です。

アイヴィ・サービスでは結婚調査をはじめとした身辺調査に対応しています。結婚相手の行動に不審がある、結婚相手が金銭を要求してくるといった場合、ぜひご相談ください。

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