人探しをしようとしても、相手のスマートフォンの電話番号しか知らないというケースがあります。
特に何年も会っていない知人の場合、本人につながる情報が電話番号しかない可能性が高いでしょう。
このように電話番号しか知らない相手の居場所特定は可能なのでしょうか。
この記事では電話番号で居場所特定ができるのかを、人探しで活用できるアプリやリスクと合わせて解説します。
電話番号で居場所特定はできない
探したい相手がいたとしても、スマートフォンの番号から居場所特定はできません。スマートフォンの番号で居場所を特定するのであれば、電話番号だけでなくGPSアプリを使用する必要があります。GPSアプリがインストールされているスマートフォンであれば、居場所を特定できる可能性があります。
固定電話であればおおまかなの住所は特定可能
固定電話であれば電話番号からおおよその住所は特定可能です。固定電話は国内プレフィックスと呼ばれる0と合計5桁の市外局番・市内局番、4桁の加入者番号から構成されています。
市外局番、市内局番の桁の割合は地域によって異なり、主な例は次のとおりです。
市外局番 | 市内局番 | 例 |
---|---|---|
1桁 | 4桁 | 東京、大阪 |
2桁 | 3桁 | 横浜、京都、神戸 |
3桁 | 2桁 | 栃木、前橋、松本 |
4桁 | 1桁 | 伊豆大島、南大東 |
例えば、探している相手の固定電話が045であれば横浜に住所を置いている可能性が高いでしょう。
しかし、固定電話で検索できるのはあくまでおおまかな住所です。ピンポイントで住所を特定するのは困難です。
弁護士に依頼することで住所の開示請求が可能
スマートフォンの電話番号から住所を特定するには、弁護士に依頼するという方法もあります。弁護士であれば弁護士法に基づいて、携帯キャリアに使用者情報の開示請求が可能です。
弁護士による住所の開示請求には費用がかかります。また、慰謝料請求のように正当な理由がなければ開示請求を依頼できません。開示請求への対応は任意です。そのため、開示請求をしたとしても確実に回答を得られるわけではありません。
居場所特定にはGPSアプリが有効
スマートフォンの電話番号から居場所特定するにはGPSアプリが有効です。GPSアプリはiPhone向け、Android向け、それぞれが発表されています。
ここではiPhone、Android別にGPSアプリを解説します。
iPhone向け】居場所特定が可能なGPSアプリ
iPhone向けのGPSアプリとして以下が挙げられます。
アプリ名 | 必要になる情報 | 主な機能 |
---|---|---|
Family Locator | アプリのアカウント | 位置情報や過去1週間の行動履歴 |
Life360 | アプリのアカウント | 位置情報の追跡や移動履歴 |
GPS Phone Tracker | アプリのアカウント | 現在の位置情報(フォローした相手に限る) |
Family Tracker | アプリのアカウント | 位置情報やリアルタイムでの追跡 |
Prey Anti Theft | アプリのアカウント | 一定期間ごとに現在位置の写真が保存 |
iPhoneには上記のようなGPSアプリ以外にも『iPhoneを探す』と呼ばれるアプリが既存でインストールされています。
『iPhoneを探す』を利用するには、Apple IDとパスワードが必要です。
【Android向け】居場所特定が可能なGPSアプリ
Android向けの主なGPSアプリは次のとおりです。
アプリ名 | 必要になる情報 | 主な機能 |
---|---|---|
ケルベロス | アプリのアカウント | 位置情報やリアルタイムでの追跡、音声録音など |
GPS追跡 | アプリのアカウント | 位置情報をリアルタイムで追跡 |
iシェアリング | アプリのアカウント | 位置情報とチャット機能 |
Find My Kids | アプリのアカウント | 指定のエリアを超えた場合にアラートを発信 |
AndroidもiPhoneと同様に『端末を探す』がアプリとして内蔵されています。『端末を探す』は、Googleアカウントを用いることで利用可能です。
アプリを扱う際の注意点
GPSアプリを利用することでスマートフォンの電話番号からでも居場所を特定できるかもしれません。しかし、GPSアプリを使用する際は次のような点に注意しましょう。
- 相手のスマートフォンにアプリをインストールするのは違法
- GPSの居場所特定はストーカー規制法の恐れ
- 詐欺アプリの可能性がある
GPSアプリの使用はトラブルにつながる可能性があるので注意が必要です。
相手のスマートフォンにアプリをインストールするのは違法
GPSアプリを使って相手の居場所を探し出すには、相手がスマートフォンにアプリをインストールしている必要があります。
GPSアプリは住所が特定されるため、率先してインストールしている人は少ないでしょう。
そのため、相手のスマートフォンにGPSアプリをインストールしようとする人もいるかもしれません。
しかし、GPSアプリを相手のスマートフォンに勝手にインストールすることは法律に抵触する恐れがあります。
GPSアプリに限らず、アプリを他人のスマートフォンに無断でインストールした場合、不正指令電磁的記録に関する罪として3年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金が課せられる可能性があります。(※1)
(※1)警視庁:不正指令電磁的記録に関する罪
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/cyber/law/virus.html
GPSの居場所特定はストーカー規制法の恐れ
GPSアプリによって相手の居場所を特定する行為は、不正指令電磁的記録に関する罪に抵触するだけではありません。ストーカー規制法に抵触する恐れがあります。
ストーカー規制法が改正されたことで、GPS機器などを用いて相手の位置情報を特定する行為も規制対象になりました。(※2)
そのため、GPSアプリによって居場所を特定する行為はストーカー規制法に抵触しかねません。
ストーカー規制法に抵触した場合、最長で2年以下の懲役もしくは最大200万円以下の罰金が科せられます。(※3)
(※2)警察庁:ストーカー規制法が改正されました!
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/stalker/R03kaisei/index.html
(※3)警視庁:ストーカー規制法
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/higai/dv/kiseho.html
詐欺アプリの可能性がある
GPSアプリとして発表されているもののなかには、悪質な詐欺アプリもあります。詐欺アプリは個人情報の抜き取りや遠隔操作をしてしまいます。
詐欺アプリを防ぐためには、iPhoneはApple Store、AndroidはGoogle Playから入手することが大切です。
Apple Storeの場合、審査が厳格なため、詐欺アプリをインストールしてしまうリスクは少ないでしょう。
一方、Google PlayはApple Storeよりも審査が厳格ではありません。そのため、口コミを確認して信頼のおけるアプリを選択しましょう。
居場所特定はSNSも活用
行方が分からなくなってしまった人の居場所特定にはSNSの活用も効果的です。居場所を探している相手がSNSのアカウントを持っていないかを確認してみましょう。
本名だけでなく、本名のローマ字表記やあだ名などで検索することで、本人のアカウントを特定できるかもしれません。
しかし、人によってはアカウント名を本名で登録していないケースもあります。そのため、確実に本人のアカウントに辿り着けるわけではありません。
居場所特定にSNSを活用する際は次のポイントを押さえておきましょう。
- 拡散能力に長けているのはX
- 高年齢層も利用している傾向にあるのはFacebook
SNSごとの特徴を把握することで、効率的に居場所を特定可能です。
Xは拡散能力に長けている
X(旧Twitter)は本名以外での登録も可能です。そのため、本人のアカウントを見つけ出すことは難しいでしょう。
Xは本人のアカウントを特定するのではなく、情報収集として活用するのがおすすめです。
XはSNSのなかでも拡散能力に長けているのが特徴です。居場所を探している相手が自身のXのフォロワーでなくても、他のフォロワーが拡散してくれます。
フォロワーが拡散、そのフォロワーが拡散といったように、どんどんと情報が拡散されます。その結果、居場所を探している相手にまで届く可能性があるでしょう。
個人情報の取り扱いには注意
Xで探している相手の情報を拡散する際は、個人情報の取り扱いに注意が必要です。Xに相手の情報を公開するとプライバシーの侵害に問われかねません。
プライバシーの侵害そのものに罰則は設けられていません。しかし、プライバシーを侵害すると損害賠償を請求される可能性があります。
Facebookは高年齢層も利用している
Facebookは原則として本名での登録が必要なため、Xよりも本人のアカウントを探すのに長けているでしょう。
本名での登録を原則としていても、人によっては苗字と名前を逆にしている、ローマ字表記にしている、ローマ字表記で苗字と名前を逆にしている可能性があります。
そのため、複数のパターンで検索してみましょう。
Xと比較するとFacebookは若年層の利用者は少ない傾向にあります。しかし、ビジネス層はビジネス用のSNSとして利用している層が一定数います。
そのため、探している相手がビジネス層、高年齢層であればFacebookのアカウントを探してみましょう。
Facebookで情報を収集する際も、個人情報の取り扱いには注意しなければなりません。
自分で居場所を特定できなければ探偵に依頼
行方が分からなくなった人は自分で居場所を特定可能です。
自分で居場所を特定する方法はGPSアプリの使用やSNSでの情報収集などが挙げられます。しかし、いずれの方法も法律に抵触しかねません。
また、特定までに時間がかかるうえ、どこにいるのか分からないままの可能性もあります。
自分で居場所を特定できないのであれば、探偵に調査を依頼してみましょう。探偵に居場所特定を依頼することで次のようなメリットにつながります。
- 相手に調査を気付かれるリスクが少ない
- 個人で調査するよりもスピーディに居場所特定が可能
相手に調査を気付かれるリスクが少ない
自分で居場所を特定する場合、相手に調査を気付かれる可能性があります。
相手との関係性によっては、調査に気付かれるとさらに別の場所に行方をくらませてしまうかもしれません。
さらに別の場所に行ってしまうと、調査は困難になってしまいます。
一方、探偵であれば素性が相手に知られていないため、調査に気付かれるリスクが少ないでしょう。
探偵による調査は一人で行われるわけではありません。複数の調査員が調査にあたります。
複数の調査員が調査にあたることで、一人での調査よりも気付かれるリスクを軽減可能です。
法的なリスクも回避可能
探偵による居場所特定では尾行が行われる可能性があります。一般人が尾行をした場合、ストーカー規制法に抵触しかねません。探偵であれば尾行による調査も可能です。そのため、個人での調査がはらんでいる法的リスクを回避できます。
尾行が可能なのは、探偵業法の届出を提出している探偵のみです。探偵業法の届出が未提出な探偵による尾行は違法性が高いでしょう。
探偵業法の届出状況は探偵のホームページで確認可能です。一般的にはホームページに探偵業法届出の旨を掲載しています。
個人で調査するよりもスピーディに居場所特定が可能
探偵に居場所特定を依頼することで、個人の調査よりもスピーディな居場所特定が可能です。個人では居場所を特定するのに時間がかかってしまう可能性があります。
探偵であれば、聞き込みをはじめとした専門的なスキルや独自のネットワークを活用するため、個人の調査よりもスピーディに居場所を特定してくれるでしょう。
GPSで居場所特定ができなければ探偵に相談
スマートフォンの電話番号だけで居場所を特定することはできません。スマートフォンから居場所を特定するのであれば、GPSアプリがインストールされている必要があります。しかし、GPSアプリを相手のスマートフォンに勝手にインストールすることは違法です。また、GPSアプリを使って相手の位置情報を把握することはストーカー規制法の対象です。
このように個人で居場所を特定するのは困難な傾向にあります。GPSアプリを使って居場所を特定できなかったら探偵に調査を依頼しましょう。アイヴィ・サービスでは行方が分からなくなってしまった人の調査に対応しています。
探している人がいるが電話番号しか分からない、個人で探す時間がないといった場合はぜひご相談ください。