1円玉硬貨よりも薄い超小型のスマートタグ「MAMORIO」は、財布や鍵につけても目立たない紛失防止デバイスです。
これほどまでに小さいと、GPSの代わりとして使えるのでは?と考える方も少なくないでしょう。
「最近、夫の休日出勤や出張が増えた…」
「幼稚園に子どもを預けている間、妻がこっそり浮気しているかも…」
パートナーの行動を1度疑ってしまうと、外出先や自分に告げた行き先は本当なのかが気になってしまうものです。
この記事では、MAMORIOの基本機能と、パートナーの浮気調査にMAMORIOが使えるのかどうかを解説します。
紛失防止タグ「MAMORIO」とは?
「MAMORIO」とは、MAMORIO株式会社から発売されている紛失防止タグです。「スマートタグ」「スマートトラッカー」とも呼ばれます。
MAMORIO製品には、キーホルダータイプやカードタイプなど様々なサイズがあり、用途に応じて使い分けられます。
MAMORIOの1番小さいキーホルダータイプは、縦35.5mm×横19mm×厚さ3.5mm×重さ3gと世界最小クラス。
Apple社のAirTagよりも小さく、フラットなデザインでシンプルな見た目なので、キーホルダーとして付けていても気になりません。。
MAMORIOの仕組み
MAMORIOは、専用アプリをインストールしたスマートフォンとBluetoothで連動させて使用します。勘違いされやすいですが、「GPS発信機」とは別物であると留意しましょう。
MAMORIOに限らずスマートタグは、連動したスマートフォン自体のGPS情報をBluetoothで拾う仕組みです。スマートフォンと連動しているときにだけ作動します。
Bluetoothでつながっているあいだは、1時間ごとにアプリに位置が記録されます。
持ち主のスマートフォンから離れた場合、最後にGPSを受信した位置が記録される仕様です。
スマートタグをつけた持ち物がなくなり、数時間後に気づいても、1時間ごとの位置情報が残っていれば探しやすくなります。
「みんなで探す」機能
持ち主のスマートフォンから離れると、別のMAMORIOユーザーとすれ違ったときにそのユーザーの電波を使って持ち主のアプリに位置情報が送信されます。
これが「みんなで探す」というMAMORIOならではの機能です。
MAMORIOの位置情報は精度がかなり高く、誤差が5mほどしかないため、かなり正確な位置を把握できるでしょう。
また、最大24時間まで位置情報が確認できるため、万が一紛失物が移動していても追跡可能です。
「MAMORIO SPOT」機能
画期的な「みんなで探す」機能ですが、MAMORIOユーザーの付近でないと位置情報は送信されません。そのため、MAMORIOユーザーが少ない地域の場合は位置情報の取得が難しいという弱点があります。
そのような弱点をカバーしてくれるのが、「MAMORIO SPOT」というエリアです。MAMORIO SPOTとして登録されているエリア内で、MAMORIOのBluetooth信号を検知してくれます。
落とし物としてMAMORIOをつけた紛失物がMAMORIO SPOTに届くと、持ち主のスマートフォンに通知がいく仕組みです。
MAMORIO SPOTは都心部を中心に、700路線の駅や商業施設が登録されています。
ただし、みんなで探す機能と同様に、郊外などMAMORIO SPOTがない地域では使いにくい機能といえるでしょう。
通知音がない代わりにARカメラで探せる
MAMORIO自体に、通知音を発する機能はありません。
MAMORIOで位置までは割り出せたものの、目視できない場合はスマートフォンのARカメラ機能で探せます。
スマートフォンのMAMORIOアプリからARカメラを起動すると、画面上に対象のMAMORIOの位置が表示されます。
MAMORIOは浮気調査であまり活用できない
同じようにスマートタグとして知られるAirTagは、持ち主から一定時間離れると通知音を発します。
MAMORIOは通知音がないことから、「浮気調査にバレずに使えそう」と考える方も少なくないでしょう。
ただし、実際の浮気調査にMAMORIOが使えるかというと、ほとんど使えません。
通知音がないためパートナーにバレる可能性は限りなく低いものの、肝心の位置情報を取得するのが困難なのです。
浮気調査にMAMORIOが使えない理由は、以下のとおりです。
- Bluetoothが切れたら使えない
- リアルタイムで位置情報を取得できない
- 位置情報のログが残せない
- 証拠力が弱い
- GPS情報の無断取得は違法の可能性が高い
それぞれ詳しく解説します。
1. Bluetoothが切れたら使えない
前述したように、MAMORIOはBluetoothで連携したスマートフォンのGPSをもとに位置情報を取得します。
そのため、持ち主のスマートフォンからMAMORIOが離れてBluetoothの接続が切れると、位置情報が取得できなくなるのです。
MAMORIOの有効距離は製品によって異なり、公式サイトによると30〜60mとされています。
パートナーの荷物にMAMORIOを忍ばせても最大でも60mで接続が切れてしまうのであれば、自分で尾行しているのとさほど変わらないでしょう。
2. リアルタイムで位置情報を取得できない
Bluetoothの接続が切れた後は、別のMAMORIOユーザーとすれ違うか、MAMORIO SPOTに感知されるまで位置情報は更新されません。
奇跡的に浮気相手がMAMORIOユーザーなら、リアルタイムで位置情報が更新されるでしょう。しかし、その可能性に賭けるのは非常に望みが薄く、現実的な方法ではありません。
周囲にMAMORIOユーザーがいない場合、パートナーがMAMORIO SPOTが設置されている主要駅や商業施設を利用しなければ位置情報は取得できません。
一般的に浮気する際は人目につかない場所を選ぶため、MAMORIO SPOTに感知される可能性は低いでしょう。
以上を踏まえると、リアルタイムでの位置情報取得が難しいMAMORIOは浮気調査には向かないといえます。
3. 位置情報のログが残せない
浮気調査にMAMORIOを使えない理由として、致命的なのが「位置情報のログを記録できない」という点です。
上述のとおり、Bluetooth接続が途切れると位置情報を取得できません。
それならば「追跡用のスマートフォンを用意し、MAMORIOと一緒にパートナーの車に忍ばせればよいのでは?」と考える方も少なくないでしょう。
残念ながら、MAMORIOはBluetooth接続中に位置情報を記録する機能がありません。
リアルタイムで位置情報は分かっても、その位置情報は接続しているスマートフォンにのみ表示され、ログとして記録されることはないのです。
そのため、手元に戻ってきたスマートフォンを見ても、パートナーが今日どこに行っていたのかは確認できません。
また、MAMORIOにはシェア機能があり、別のスマートフォンからもMAMORIOの位置を把握できます。
ただし、メインで接続されているスマートフォンに主な位置情報が送信され、サブのスマートフォンからは限られた情報のみが確認できる仕様です。
このように、MAMORIOには悪用を防ぐための機能制限があるため、リアルタイムの位置情報を持ち主以外が把握するのは困難です。
4. 証拠力が弱い
パートナーの浮気や不貞行為を理由に離婚を申し立てる場合、いかに有力な証拠を提出できるかが重要です。法律において、不貞行為を認めるには肉体関係があったかどうかを証明する必要があります。
仮にMAMORIOで位置情報を取得できても、位置情報のみでは肉体関係を判断することができません。
電波状況やアプリの不具合などで誤差が発生する可能性もあり、いくらでも言い逃れができてしまいます。
また、ホテルに行った記録があっても、浮気相手と一緒にホテルに入ったかどうかまでは判断できません。「1人で寝ていた」など、相手はいくらでも言い逃れできてしまいます。
1度きりの証拠では弱いため、複数回の不貞行為の証拠を手に入れる必要がありますが、何度も同じ方法で素人が調査するとパートナーにバレるリスクが高くなります。
このような理由からも、MAMORIOを浮気調査に使うメリットは少ないといえるでしょう。
5. 位置情報の無断取得は違法の可能性が高い
2021年のストーカー規制法改正により、GPSなどを使用して許可なく他人の位置情報を取得する行為が違法となりました。(※1)
MAMORIOで他人の位置情報を取得するのは難しいですが、位置情報を取得しようとしたことがパートナーに気づかれると、裁判で不利になる可能性があります。
場合によっては「浮気を一方的に疑われ位置情報を探ろうとした」という理由で、離婚を申し立てられてもおかしくありません。
(※1)警視庁:ストーカー規制法が改正されました!https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/stalker/R03kaisei/index.html
浮気調査をするなら探偵事務所に依頼するのが確実
MAMORIOは、紛失物や忘れ物を防ぐために作られたスマートデバイスで、非常に便利なアイテムです。
販売台数が増えるにつれて、みんなで探す機能やMAMORIO SPOT機能が使いやすくなることは間違いありません。
しかし、犯罪目的で利用されないためにさまざまな対策がされており、浮気調査に用いるのは現実的ではないでしょう。
パートナーに調査がバレるリスクや法律上のリスクを冒しても、裁判で有利な証拠を入手できる可能性は高くありません。
離婚のために不貞行為の証拠が必要な場合は、探偵事務所に浮気調査を依頼するのが安全です。
浮気調査のプロである探偵事務所であれば、合法かつ裁判に有利な形で証拠を集めて調査報告書を作成できます。
アイヴィサービスは、年間2万人以上のご相談者様から選ばれ続けている探偵事務所です。浮気現場や不貞の証拠を抑えたいとお考えでしたら、是非一度ご相談ください。