離婚をはじめ、さまざまな理由で家族が離れ離れになってしまうことは少なくありません。
そのなかでも、本人の意思とは関係なく引き離され、それ以来会えなくなってしまっている状態を一般的に「生き別れ」といいます。
しかし、生き別れといっても二度と会えなくなったわけではありません。
戸籍を辿るほか、SNSやインターネットを活用すれば、自力で探すことも可能です。この記事では生き別れた家族を自分で探す方法や再会したときの注意点などを解説します。
家族と生き別れになるケース
家族と生き別れになるケースはさまざま考えられます。なかでも次のようなケースを紹介します。
- 親が離婚して家族がバラバラになった
- 親が亡くなり兄弟がバラバラになった
親が離婚して家族がバラバラになった
家族が生き別れになるケースとして一般的なのが、両親が離婚するケースです。両親が離婚することで次のような状況が考えられます。
- 両親の離婚で母親(父親)に引き取られ、父親(母親)に会えなくなった
- 両親の離婚で自分(兄弟)が母親(父親)に引き取られ、兄弟と父親(母親)に会えなくなった
厚生労働省『令和3年(2021) 人口動態統計(確定数)の概況』によれば2021年の離婚件数は18万4,384組で前年19万3,253組より8,869組減少しています。(※1)
離婚率(人口千対)も前年よりは低下していますが、それでも1.50と人口1000人あたり1組が離婚していることになります。
このことから、両親の離婚によって家族がバラバラになり、生き別れてしまうことは決して珍しくないといえるでしょう。
(※1)厚生労働省:令和3年(2021)人口動態統計(確定数)の概況 P4
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei21/dl/15_all.pdf
親が亡くなり兄弟がバラバラになった
両親が交通事故や病気などで亡くなったことで、兄弟が別々の施設や祖父母をはじめとした親族のもとに預けられることがあります。これも兄弟が生き別れてしまうケースとして考えられるでしょう。
生き別れた家族を自力で探す方法
生き別れた家族は自力で探すことが可能です。生き別れた家族を自力で探す方法は次のとおりです。
- 戸籍を辿って生き別れた家族を探す
- インターネットを活用する
- SNSを活用する
戸籍を辿って生き別れた家族を探す
戸籍を辿ることで生き別れた家族の行方を追うことが出来ます。ただし注意が必要なのが、生き別れた家族が兄弟の場合、戸籍謄本を取得することはできません。
兄弟の戸籍謄本を取得するには、相続手続きなどの「権利行使のための正当な理由」がない限り認められないことが理由です。
例えば両親が離婚して兄弟が母親に引き取られた場合、母親は元の戸籍に戻るのが一般的です。そのため、祖父母の戸籍謄本を請求して、母親と兄弟の足取りを調べましょう。
戸籍謄本の請求方法や必要な情報などは次のとおりです。
取得できる場所 | 本籍地である市区町村の役所 ※同一戸籍であればマイナンバーを使ってコンビニで取得可能 |
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必要な情報 | 本籍地と戸籍の筆頭者の情報 ※不明な場合は父母が住んでいる市区町村の役所で父母の住民票を取得。本籍や筆頭者の情報を確認する |
手数料 | 1通450円 |
なお、転籍先の戸籍謄本からは現住所は分かりません。転籍以降の現住所を調べるには戸籍附票を入手して足取りを追いましょう。
戸籍附票には新しく戸籍を作ってからの住所の変遷が記載されています。戸籍附票を参考にすれば生き別れた親の住所は分かるかもしれません。
しかし、戸籍附票には引き取られた兄弟の現住所が記載されていないので、さらに捜索をする必要があります。
戸籍附票を取得できる人と方法
戸籍附票は誰もが取得できるわけではありません。戸籍附票を取得できる人と取得方法は次のとおりです。
取得できる人 | 戸籍に載っている本人・配偶者及び直系の血族 |
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取得方法 | 自治体の役所の窓口に自動車運転免許証やマイナンバーカードといった写真付きの本人確認書類を持っていく |
手数料 | 1通300円 |
インターネットを活用する
インターネットを活用して生き別れた家族の情報を集められるかもしれません。例えば、掲示板に生き別れた家族の情報を掲載することで、有力な情報を得られる可能性があります。
このような掲示板は数多くあり、なかには無料で利用できる掲示板もあるため、「生き別れ 掲示板」や「人探し 掲示板」といったキーワードで検索してみましょう。
なおインターネットで生き別れた家族の情報を掲載する際は、個人情報の取り扱いに注意が必要です。
SNSを活用する
総務省の『令和3年通信利用動向調査の結果』によれば、SNSを利用している個人の割合は78.7%にも上っていて、約8割もの人が利用している状況です。(※2)
このようにSNSは多くの人が利用しているため、生き別れた家族もアカウントを作成して利用している可能性があります。SNSを活用して生き別れた家族を探す場合、各SNSごとの特徴を理解しておきましょう。
(※2)総務省:令和3年通信利用動向調査の結果 P1
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/220527_1.pdf
Twitterでの探し方
Twitterは幅広い年齢層で使用されているSNSで、特に10代~30代のユーザーが多くいます。Twitterは匿名で複数のアカウントを作成できるため、生き別れた家族の本名で探そうとしても見つからないかもしれません。
そのため、Twitterで生き別れた家族を探す場合、本人を直接探すのではなく、情報収集に努めましょう。生き別れた家族の特徴を「#人探し」「#拡散希望」といったハッシュタグと一緒に投稿することで、情報の拡散が期待できます。
Facebookでの探し方
総務省の発表によればFacebookを利用している10代の割合は13.5%なのに対して、60代の割合は19.9%となっています。(※2)
この結果から分かるように、生き別れた家族の年齢が高い場合にはFacebookはおすすめです。
FacebookはTwitterと異なり、本名でのアカウント登録が原則です。そのため、生き別れた家族の本名を検索欄に入力することで、本人を見つけられるかもしれません。
また、Facebookは出身校や出身地、職場などの条件を絞って検索することも可能です。この検索機能を利用すれば、生き別れた家族の同級生や同僚などに辿り着ける可能性があります。
Instagramでの探し方
Instagramは女性の利用率が高く、その数は54.8%と半分以上の女性が利用していることになります。(※2)生き別れた家族が女性の場合、Instagramを活用して探してみるのも有効な手段でしょう。
InstagramもTwitterと同じく匿名でアカウントが作成できるため、生き別れた家族の名前を打ち込んでも出てこないかもしれません。Instagramは写真の投稿がメインのため、万が一見つかった場合、生き別れた家族の最近の姿を見られる可能性があります。
(※3)総務省:令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
https://www.soumu.go.jp/main_content/000831290.pdf
一緒に住んでいる家族や親族などに尋ねる
生き別れた家族について、一緒に住んでいる家族や親族に尋ねて、どこにいるかを確認する方法もあります。
しかし、親や親族がこれまで生き別れた家族について伝えてこなかったのには、それなりの理由があるでしょう。そのため、尋ねたところで必ず教えてもらえるわけではありません。
生き別れた家族と再会するときの注意点
いざ生き別れた家族の行方が分かったら、すぐにでも会いたいと思うかもしれません。しかし、急に会おうとするのはトラブルの原因です。生き別れた家族に再会するには次の点に注意しましょう。
- 探した経緯や理由を事前に伝える
- 会うことを無理強いはしない
- 人目に付く場所で会う
探した経緯や理由を事前に伝える
生き別れた家族と会う場合は、事前に探した経緯や理由を伝えるようにしましょう。自分が会いたくても相手は会いたくないかもしれません。そのため、突然尋ねるのではなく、手紙やメールなどで探していた経緯、なぜ会いたいかの理由を伝えておくことが大切です。
会うことを無理強いはしない
相手によっては、こちらがどれだけ会いたいか、経緯と理由を丁寧に伝えても会うことを拒否するかもしれません。そういった際は会うことを無理強いしないようにしましょう。
また、会いに来ないからといって相手の自宅や職場などに行くことは避けてください。相手の自宅や職場に向かうことや、相手を執拗に付け回すような行為はストーカー規制法に抵触する恐れがあります。
人目に付く場所で会う
生き別れた家族と再会する際は人目に付く場所で会うことが大切です。自分は懐かしい気持ちで相手に会いに行っても、相手は自分に不満を抱いているかもしれません。
そのような相手にネガティブなことを伝えてしまうと、口論やトラブルに発展してしまう可能性があります。お互い冷静な状態で再会するためにも、第三者の目が届く喫茶店や飲食店などで会うようにしましょう。
生き別れた家族を探すなら探偵事務所に依頼すべき
生き別れた家族は自分で探すことは可能です。しかし、見つけ出すには多くの時間を費やす必要があります。例えば仕事や家事の合間をぬって戸籍謄本を取得して、家族の足取りを追うのは負担になってしまうでしょう。
そのため、生き別れた家族を探すのであれば、プロである探偵事務所への依頼を検討してください。探偵事務所に生き別れた家族を探してもらうことで、次のようなメリットがにつながります。
- 人探しのプロであれば自分で探すよりも早く見つけられる
- トラブルを防止できる
人探しのプロであれば自分で探すよりも早く見つけられる
人探しのプロである探偵事務所であれば、自分で探すよりも早く見つけられる可能性が高いです。
自分で探す場合は限られた方法を1人で試していくしかありません。探偵事務所であれば独自のネットワークを活用しつつ、複数人の調査員で調査が可能です。そのため、自分1人で探すよりも時間の短縮が可能です。
しかし、全ての探偵事務所が人探しに対応しているわけではないので注意しましょう。人探しは浮気調査のように対象者の素性や行動が分かっているわけではありません。そのため、探偵事務所のなかには浮気調査のみ対応している事務所もあります。
生き別れた家族を探偵事務所に探してもらう際は、ホームページを確認して人探しに対応しているかを確認しましょう。
探偵事務所に生き別れた家族を探してもらうには、ある程度の情報を共有するのがポイントです。無理のない範囲で生き別れた家族についての情報を集めて、探偵事務所に共有することで、家族を見つけるまでの時間を短縮できます。結果として調査費用の削減にもつながります。
トラブルを防止できる
生き別れた家族を探す過程では、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。例えば生き別れた家族の関係者に聞き取り調査をしようと付きまとってしまい、トラブルに発展してしまうかもしれません。
また、インターネットやSNSに生き別れた家族の情報や写真をアップすることもプライバシーにまつわるトラブルの原因となりかねないでしょう。自分で生き別れた家族を探していると、このようなトラブルを引き起こしてしまう可能性があります。
一方、プロである探偵事務所に依頼して生き別れた家族を探してもらえば、不要なトラブルを回避できます。
生き別れた家族を探すのは無理せずプロに相談
両親の離婚や死によって家族と生き別れてしまうケースがあります。生き別れてしまった家族の行方は自分で探すことができます。生き別れた家族を自分で探すには、戸籍を辿っていく、インターネットやSNSを活用するといった方法が挙げられます。
生き別れた家族を見つけた場合は、なぜ探していたか?何故会いたいか?を事前に伝えたうえで、第三者の目が届く場所で再会するようにしましょう。
生き別れた家族は自分で探せますが、多くの時間がかかってしまいます。そのため、人探しのプロである探偵事務所に相談するのをおすすめします。探偵事務所のなかでも人探しを得意にしている事務所であればトラブルを避けて、スムーズに生き別れた家族を見つけてくれます。
アイヴィ・サービスは人探し調査を得意とする探偵事務所です。一般の方と異なり、独自のネットワークを活かした調査で生き別れた家族を探し出します。電話・メールでの簡単な相談にも対応しているため、生き別れた家族を探すのにどれくらいの費用がかかるかを気軽に確認できます。