人が失踪してしまう理由はさまざまです。家庭関係で失踪してしまう人もいれば、借金が理由で失踪してしまう人もいるでしょう。
借金の返済を苦に失踪してしまう人だけではありません。なかには借金を踏み倒すことを目的として失踪してしまう人もいます。
もし家族が借金を理由に失踪してしまった場合、どのように対応すればよいのでしょうか。
この記事では借金を理由に家族が失踪してしまった場合の対処法について解説します。
借金を苦に失踪する人の4つの特徴
借金を苦にして失踪してしまう人の特徴として以下が挙げられます。
- 1. 置き手紙を残す
- 2. 身辺整理をする
- 3. 携帯電話の用意をはじめる
- 4. 失踪後の滞在先を探しはじめる
1. 置き手紙を残す
借金を苦に失踪してしまう人は置き手紙を残す傾向にあります。
借金を苦にして失踪してしまう場合、家族や残された人に「申し訳ない」という気持ちを抱いています。
しかし、債権者には見つかりたくないという気持ちも抱えているでしょう。
そのため、少しでも申し訳なさを伝えようと、置き手紙を残して失踪してしまいます。
2. 身辺整理をする
借金から逃げ出そうという計画的な失踪の場合、身辺を整理しはじめます、大がかりな荷造りをしはじめたら、失踪のリスクがあるでしょう。
なお、借金を理由に失踪する人はクレジットカードや携帯電話を置いていく傾向にあります。
クレジットカードや携帯電話を使用していると、カードや電話の情報からどこにいるのかが悟られかねません。
そのため、クレジットカードや携帯電話を置いて失踪してしまうでしょう。
3. 携帯電話の用意をはじめる
携帯電話がなければ失踪先で仕事を見つけづらくなってしまいます。
そのため、既に持っている携帯電話とは別に携帯電話を用意しはじめるかもしれません。
既に携帯電話を持っているにも関わらず、新たな携帯電話のパンフレットや見積書などがあれば、失踪のリスクを把握しておきましょう。
4. 失踪後の滞在先を探しはじめる
借金を原因に失踪する人の場合、長期で計画を立てている傾向にあります。そのため、失踪後の滞在先も入念に準備しているかもしれません。
共有のパソコンの検索履歴に滞在先と思われる情報があったら、失踪を疑いましょう。
家族が借金で失踪した際のやるべき3つの対応
家族が借金を苦に失踪してしまった場合、次のような対応をとるのがおすすめです。
- 1. 失踪した家族の捜索
- 2. 債権者からの取り立ての対応
- 3. 借金問題の整理と改善策の話し合い
1. 失踪した家族の捜索
家族が借金を理由に失踪してしまった場合、まずはどこにいるのか捜索を開始しましょう。失踪した家族は警察に届け出ることで捜索につなげられます。
なお、警察に行方不明者届を提出できる人は本人と次のような関係にある人のみです。
- 行方不明者の親権を行う者又は後見人
- 行方不明者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)その他の親族
- 行方不明者を現に監護する者
- 福祉事務所(社会福祉法(昭和26年法律第45号)に定める福祉に関する事務所をいう。)の職員その他の行方不明者の福祉に関する事務に従事する者
- 上記の者のほか、行方不明者の同居者、雇主その他の当該行方不明者と社会生活において密接な関係を有する者
しかし、失踪者本人が捜索願不受理届を提出している場合、捜索はできません。
一般的に借金を理由に捜索願不受理届は提出できません。しかし、失踪者本人がDVを受けていると虚偽の報告をしている場合、不受理届が認められてしまう可能性があります。
2. 債権者からの取り立ての対応
家族が借金によって失踪してしまった場合、債権者からの取り立てが発生する可能性があります。
しかし、債務者本人とどのような関係であっても家族が取り立てに応じる必要はありません。
そのため、毅然とした対応で取り立てを断りましょう。
相手が強硬な態度を取ってくるようであれば、弁護士や警察に相談するのがおすすめです。
なお、借金の連帯保証人となっている場合、本人と同じく借金返済の義務を負ってしまいます。
3. 借金問題の整理と改善策の話し合い
借金が原因で家族が失踪してしまった場合、借金問題をどう整理して改善するかを話し合いましょう。
例えば家族が肩代わりするのか、本人を探し出して支払わせるのかなど、借金問題をどのように整理するかを話し合うことが大切です。
借金で失踪した家族を探す方法
借金で失踪した家族を探す方法は警察に依頼するだけではありません。借金で失踪した家族を探す方法は自分で探す、探偵に依頼するといった方法があります。
警察に捜索を依頼したとしても、確実に捜索をしてくれるわけではありません。そのため、自分で探す、探偵に依頼するといった方法も検討しておきましょう。
借金で失踪した家族を自分で探す方法
借金で失踪してしまった家族は自分で探すことが可能です。
例えば、インターネットやSNSを活用することで失踪してしまった家族を探せます。
インターネットのなかには人探しに特化した掲示板があります。そのような掲示板に失踪してしまった家族の特徴を掲載することで、有益な情報を得られるかもしれません。
また、借金で失踪した家族の情報をSNSに投稿することも有益な情報につながります。
特にSNSであれば情報が広く拡散されるため、自分が直接知らないユーザーからの連絡も期待できるでしょう。
個人で探す場合は失踪した家族のプライバシーに注意
借金で失踪した家族は個人でも捜索可能です。しかし、個人で捜索する際はプライバシーの取り扱いに注意しましょう。
失踪した相手の写真や特徴などをむやみにインターネットにアップしていると、プライバシーの侵害を問われかねません。
プライバシーの侵害は家族間であっても成立する可能性があります。
そのため、プライバシーの侵害にあたらないように、失踪した家族を探すようにしましょう。
借金で失踪した家族を探偵に依頼して探す方法
借金で失踪した家族は探偵に依頼して探すことが可能です。探偵は人探しの専門家です。プライバシーの侵害をはじめ、人探しの際に必要な専門的な知識を備えています。
そのため、相手を探したことで発生するトラブルのリスクを軽減できます。
また、探偵は複数人の調査員を使用して失踪人を捜索します。一人で失踪した家族を探すよりも効率的かつスピーディに失踪した人の居場所を特定してくれるでしょう。
探偵に失踪者の捜索を依頼する際は次のようなポイントを押さえておくのが大切です。
- 探偵業の届出を提出しているか
- 人探しに対応できる探偵かどうか
- 本人を見つけ出したあとのサポート体制が整っているかどうか
探偵業の届出を提出している
探偵は誰でもなれるわけではありません。探偵を生業とするには、探偵業の届出を所轄警察署長を経由して都道府県公安委員会に提出する必要があります。
なかには探偵業の届出を提出せずに人探しを請け負っているケースがあります。このような探偵に依頼すると後々トラブルになりかねません。
そのため、依頼予定の探偵のホームページを確認して、探偵業の届出を確認しましょう。
人探しに対応できる探偵かどうか
探偵はさまざまな依頼に対応するのが一般的しています。
しかし、なかには人探しを得意としていない探偵がいる可能性があります。
借金で失踪してしまった家族を捜索する際は、人探しに長けた探偵に依頼をしましょう。
人探しに長けた探偵かどうかを判断するにはホームーページで次の点を確認します。
- 人探しに対応している旨が記されている
- 過去の実績が掲載されている
しかし、過去の実績が掲載されていたとしても、成功率100%といったように過度な広告を打ち出している探偵は避けるのがおすすめです。
本人を見つけ出したあとのサポート体制が整っているかどうか
探偵によっては失踪者の居場所を特定したあとに、専門家を紹介してくれるケースがあります。
借金で失踪した家族を探す場合は、このような特定後のサポート体制が整っている探偵に依頼するのがおすすめです。
弁護士をはじめとして、さまざまな専門家を紹介してもらえるでしょう。
サポート体制が整っていれば、借金返済について弁護士らに相談可能です。
失踪人帰宅後の借金への対処方法
探偵や警察などの力を借りて失踪人を見つけられたとしても、それで終わりではありません。
失踪人帰宅後に本人が作った借金をどのように返していくか対処方法を決める必要があります。具体的には次のような借金に対して対処します。
- 正規の貸金業者や個人からの借り入れ
- 闇金からの借り入れ
正規の貸金業者や個人からの借り入れ
正規の貸金業者や個人から借り入れているのであれば、返済できるかどうかを失踪した本人と相談しましょう。
返済できるのであれば、一括で返済するのか、分割で返済していくのかなどの返済方法を相手に伝えます。
一方、返済が難しいのであれば債務整理をするのが一般的です。
債務整理には任意整理、個人再生、自己破産の3パターンがあり、いずれも弁護士に依頼可能です。
それぞれのおおまかな違いは次のとおりです。
任意整理 | 個人再生 | 自己破産 | |
---|---|---|---|
減額される借金の程度 | 利息部分のみ減額 | 5分の1程度に減額 | 全額免除 |
仕事への影響 | なし | なし | 一部制限あり |
官報への掲載 | なし | あり | あり |
なおいずれの債務整理も原則本人しかできません。家族が望んでいても本人が納得していなければ、債務整理はできません。
そのため、債務整理をするのであれば、本人としっかりと話し合っておきましょう。
任意整理が家族に影響を及ぼす可能性は低い
債務整理の種類によっては家族に影響を及ぼすものもあります。例えば自己破産をしてしまうと、20万円以上の解約返戻金が存在する保険は解約させられてしまいます。
そのため、子供の将来のために貯めていた大切な学資保険も解約する必要があります。
しかし、債務整理のなかでも任意整理であれば家族に影響を及ぼすことは低いと考えられます。
任意整理は利息分のみの減額しか認められませんが、債務整理による家族への影響を抑えるのであれば、任意整理を検討してみましょう。
闇金からの借り入れ
違法な闇金から借り入れてしまっている場合、まずは弁護士や司法書士に相談しましょう。弁護士や司法書士が闇金に連絡をすることで、不要な借金の支払いはなくなります。
警察庁の発表によれば令和3年の闇金融関連事犯の417件、被害者の人数は117,689人、被害額は94億340万円にものぼっています。(※1)
闇金業者による被害は減少傾向にあるとされていますが、依然として闇金の被害者は多く存在しています。
このような闇金に対しては毅然とした態度を取ることが大切です。しかし、なかには弁護士や司法書士からの連絡を受けて、債務者に嫌がらせをしてくる闇金業者もあります。
このような被害にあった場合はすぐに警察に相談しましょう。
なお、失踪した家族が借金をした業者が闇金かどうか分からない場合は、金融庁の『登録貸金業者情報検索入力ページ』を活用できます。
失踪した本人が闇金から借りたという認識がない場合は、金融庁のホームページを活用してみましょう。
(※1)警察業:令和3年における生活経済事犯の検挙状況等に ついて
https://www.npa.go.jp/safetylife/seikeikan/R03_seikatsukeizaijihan.pdf P33
借金で失踪した家族の捜索は探偵にも相談しよう
人によっては借金を理由に失踪してしまうことがあります。もし家族が借金を原因に失踪してしまったら、 自分で探すだけでなく探偵の力も借りるのがおすすめです。
探偵であれば専門的なスキルで、失踪した家族を探し出してくれるでしょう。
借金によって失踪してしまっている場合、失踪者を見つけたあとも対処が必要です。
例えば正規の貸金業者や個人からの借り入れであれば債務整理を、闇金であれば取引の中止を申し入れましょう。いずれも弁護士や司法書士といった専門家の協力が必要です。
アイヴィ・サービスは借金で失踪してしまった家族の捜索をサポートしています。
これまで、数多くの人探しをサポートしているため、人探しを依頼しようか迷っている方でも安心して依頼いただけます。
また、アイヴィ・サービスは調査終了後に専門家を紹介します。そのため、調査後の借金返済、借金問題の解決にスムーズに進めます。